プロ野球のシーズンが終わると、引退、戦力外、トレードなどで選手の異動があります。

2018年度は、フリーエージェント(FA)に絡み、特に印象的な年になったのではないかと思います。

今回は(今回も?)税理士が書いているとは思えない投稿です。

フリーエージェント(FA)とは

日本のプロ野球では、原則として、選手が現在所属する球団から移籍するために、自由に他の球団と交渉することはできません。しかし、1軍在籍日数などの一定の要件を満たした選手は「フリーエージェント権(FA権)」を取得することができ、この権利を行使すると、自由に他の球団と交渉することができます。

選手がFA権を行使し、他球団に移籍した場合には、選手のランクに応じて、移籍元の球団は移籍先の球団から選手+金銭または金銭のみのいずれかの補償を受け取ります。

なお、移籍先の球団は、補償の対象から除く選手を28名決めることができます。補償として受け取る選手は、この28名以外から選んでください、ということができるのです。プロテクト枠といわれるものです。

FAによる移籍

2018年度は、次の選手がFAにより球団を移籍しました(所属球団と契約した選手は除いています)。

埼玉西武ライオンズ 炭谷銀仁朗選手 → 読売ジャイアンツへ

埼玉西武ライオンズ 浅村栄斗選手 → 東北楽天ゴールデンイーグルスへ

広島東洋カープ 丸佳浩選手 → 読売ジャイアンツへ

オリックス・バファローズ 西勇輝選手 → 阪神タイガースへ

移籍元の球団は、浅村選手については金銭のみの補償、他は選手+金銭の補償を受け取ることを選びました。

炭谷選手の人的補償として内海哲也選手、丸選手の人的補償として長野久義選手が、それぞれ移籍することになったのですが、これは特段ジャイアンツファンではない私にとっても、なかなか衝撃的なニュースでした。

内海選手はおじいさんがジャイアンツの選手であったことからジャイアンツへの入団を希望し、ドラフト指名を拒否して、社会人野球を経てジャイアンツに入団。

長野選手もジャイアンツへの入団を熱望し、2度のドラフト指名を拒否して、やはり社会人野球を経てジャイアンツに入団。

お二人ともジャイアンツへの愛着は大きかったでしょうし、近年は怪我などの影響もあり出場機会が減ってはいましたが、全盛期は主力選手であり、今に至るまでチームの顔であったように思います。生え抜きのジャイアンツの選手といえば、まず思い浮かぶ選手でした。

人的補償として移籍するということは、プロテクト枠から漏れていたということ。どの選手をプロテクト枠に入れるか・外すかは、補償を受け取る球団がどのような戦略で選手を指名するかという駆け引きのようなものもあるかと思うので、枠から外れた=球団として不要、とは限らないと思います。ただ、絶対に譲れない選手、ではなかった、ということは言えるのではないかと思います。

かつてどれだけチームに貢献しても、どれだけチームに愛着を持っていても、球団の戦略とは別。それだけでは、組織は守ってくれないんだな、と思いました。

チームが勝つか負けるか、優勝争いをするかしないかで、観客数はまったく異なり、それは球団経営に直結します。「プロ野球」という名の通り、選手一人一人はプロフェッショナルとして球団と契約を結びます。シビアな選択になることはやむを得ません。

それでも、お二人とも移籍に当たり、新しいチームでがんばるという旨の前向きなコメントを発表し、とても好感を持ちました。来シーズンはぜひとも応援しようと思っています!

溶け込むために

お二人ともベテラン選手ですが、移籍するライオンズやカープは比較的若い選手が多いです。とはいえ、そこはプロ同士。きっとうまく溶け込めるのではないかと思います。

ふと、自分が監査法人から税理士事務所に転職したときのことを思い出しました。私は自分で望んでの転職、お二人は突然の移籍で、立場はまったく違いますが。

大手監査法人からの転職、しかも、公認会計士の資格を持っている、ということで、何か間違えば「えらそう」とか「お高くとまっている」と思われるのではないかと、ものすごく不安というか危機感を持っていました。

そのため、わからないことは何でも素直に聞くとか、積極的に電話に出るとか、人にお願いしていい作業もまずは自分でやらせてもらうとか、そういうことをがんばっていたように思います。

でも、やっぱり一番大切にしたのは、挨拶と笑顔でした。

これからも、何をしようと、どこへ進もうと、大切なのは、この2つなのではないかと思います。

新しい旅の始まりにエールを

異動、転職、移籍。

必ずしも、自分が望むものばかりではないと思います。

でも、後ろを振り返ってばかりいても、過去を懐かしんでいても、何も始まりません。そういう人生はもったいないと思います。

これから生きていく新しい場所には、きっと新しい何かがあります。今まで気づかなかった何か、自分を刺激してくれるもの、新しい出会い。

もしかしたら、今より苦しくなるかもしれない。でも、それはそれで、自分の人生に転機が訪れたと考えるべき時、なのかもしれません。

新しい旅の始まりに、少しでも希望を持って、前向きに進めますように。

新しい球団で選手生活をスタートされるお二人と、まだ人事異動のシーズンには早いですが、新しい旅立ちをするすべての方へ、ささやかなエールです。

今日の花

啓翁桜(バラ科、原産地:日本)

1月なのに桜!最も早く見かける桜だと思います。花屋さんで今売っているものは切り花として栽培したもので、樹木で咲くのは3月頃なのだそうです。ソメイヨシノに比べると少し色が白く花も小ぶりですが、花瓶の中で蕾から満開になり散るまで楽しめます。ミニお花見気分を味わいました。