「わかりやすく説明します」

私の事務所のホームページにもそう書いてあります。

でも、わかりやすい説明って、何でしょう?

「儲けパワー」とは

タイトルの「儲けパワー」とは、『「数字」が読めると本当に儲かるんですか?』(古屋悟司、田中靖浩著、日本実業出版社、2017年)という本の中に出てくる言葉です。

インターネット上で花屋を始めた人が経営難に陥るのですが、スゴ腕税理士と出会って経営を立て直していく、というストーリーです。

「儲けパワー」を専門用語で言うと「限界利益」です。

以前、損益分岐点分析のことを取り上げました。

関連投稿:「変動か固定か(その2)」

(損益分岐点)売上高=固定費+変動費

限界利益とは、売上高から変動費を差し引いた残りの利益のことをいいます。

固定費は、どれくらい稼働(販売)しようがしまいが一定なので、個々の商品や製品の原価分析を行い、原価割れしない適切な価格を設定すれば、固定費を賄った後は、売上が増えれば増えるほど売上から変動費を差し引いた分の儲けがでます。

これをもって、

「儲けパワー」

と言っているのです。

わかりやすい説明とは

「儲けパワー」

という言葉を聞いて、どう思いますか?

ものすごくわかりやすいですよね?

「ん?よくわからん」と思ったとしても、一度聞いたら忘れられないような言葉ではないでしょうか。

しかも「そのパワー、ぜひとも欲しい!」と思いませんか?

この言葉を見たとき、「『わかりやすい説明』って、ここまでしないとだめなんだ」と、頭をがつんと殴られたような思いがしました。

  • 聞いた瞬間、何だかよくわからなくても非常に大事なものだということはイメージできる
  • 一度聞いたら忘れない
  • それを欲しいというモチベーションまで生み出せる

損益分岐点分析のことは自分でも知っていましたし、本に書かれていた損益分岐点分析の経営管理への取り入れ方自体は、すごく斬新というわけではありません。

でも、それを「儲けパワー」という言葉を使って説明することは、自分にはできなかったし、考えもつきませんでした。

会計や税務には専門用語があふれていて、6年前にはまるでわからなかった税務の言葉も、普通の言葉のように使ってしまう自分がいます。

「それって?」と、お客様が聞いてくださるのは、とてもありがたいことです。

それでも、そういうことが重なれば、聞くのも面倒になって、何となくわかったように話を流してしまうことになるでしょう。

それはとてもこわいことです。

今までは、専門用語を一般的な言葉、例えばニュースや新聞で使われているであろう言葉、に置き換えるということばかりでした。

難しい言葉→一般的な言葉

これでは、言葉が表すのが抽象的なものであることに変わりはありません。

そうではなく、用語の表す事象の本質をつかみ、それをまったく別のものに置き換えてみること。

難しい言葉→本質を抜き出す→それをイメージできるモノ

抽象的なものから具体的なもの、絵画的なものに変換して初めて、わかりやすくなり、記憶にとどまるものになるのではないでしょうか。

言うは易し、ですが、なかなか。

自分の理解力、語彙力、引き出しの多さが試されます。

今日の花

アルストロメリア(ヒガンバナ科、原産地:アンデス地方南部)

鮮やかなレモンイエローのアルストロメリアです。一般的なものより花が小ぶりな気がします。これくらいのものもかわいいですね。これは本当に長持ちする花です。買ったときの状態にもよりますが、切り戻し切り戻しすると、2週間くらいはいけます。最初は長いまま。傷んだ花を取っていくと蕾が開いてきますので、短くなってきたら茎の分かれ目から小花に分けて、グラスや一輪挿しに入れたりします(おなじみのフレーズ…)。後から開いてくる花はこのような色鮮やかな黄色にはならないのですが、薄い黄緑の小さな花もまたきれいです。