「Scrapbox」というサービスをご存じですか?
先日読んだ『知的生活の設計ーーー「10年後の自分」を支える83の戦略』(堀正岳、KADOKAWA、2018年)で紹介されていたのですが、自分の理想のノートを作れそうなツールです。
何のノートかというと、いけばなの、ですが。
「Scrapbox」とは
「Scrapbox」とは、Notaが提供している情報管理ツールです。「Wikipedia」などでおなじみの「wiki」システムが利用されています。
Scrapbox-チームのための新しい共有ノート
(Scrapboxのトップページへリンクします(別ウィンドウが開きます))
プロジェクトを作って、そこにどんどんページを追加していくもので、ページの中にタグやリンクを設定することによって、ページ間につながりを持たせることができます。
「理想のノート」の条件
いけばなを習い始めて1年半ほどになりますが、ノートがたまるにつれて、いくつかキーとなるものがあり、そのキーで検索するとまとめて関連するノートが出てくるようにできたらな、と思うようになりました。
「理想のノート」の条件は、
- 写真と、先生からお手直しをいただいた時の注意点(文章)を、一緒にかつ見やすく記録できる
- 「花型(いけばなの型)」「花材」「器」をキーに検索して一覧表示できる
というものでした。
「キーワード検索ならタグを使えば?」というのは、何となく思い浮かぶでしょうか。
タグといえば「Evernote」というツールがあります。
プライベートのアカウントでいくつか試しにノートを作ってみたのですが、自分としては、やっぱりEvernoteは文章中心のものに向いているな、という感想でした。ノートが今一つ見づらいし、タグで検索もできますが、「ノートリスト」としてノートの一覧が表示されるにとどまるため、自分の理想とは違う、という結論でした。
「Scrapbox」が理想な理由
Scrapboxでは、1回のお稽古につきScrapbox1ページを作っていきます。
こんな感じ。
写真は、ページにドラッグアンドドロップすると、自動的に同じ会社が運営する「Gyazo」というサービスにアップロードされて、そこへのリンクが貼られている状態になります。
次の行から普通に文章を打つことができ、「Tab」キーを押すだけで箇条書きにできます。
まるでブログの投稿のように、写真と文章がきれいに収まります(条件①クリア)。
「花型(いけばなの型)」「花材」「器」にはタグを設定し、文章の中に出てくるキーワードにもリンク(タグでも可)を設定したりしています。
タグは単語の頭に「#」をつける、リンクは[]で単語を囲むだけです。
青字のタグやリンクは関連するページがあるもの、赤字のタグやリンクはこのページにのみあるもので、青字のタグやリンクをクリックすると、同じタグやリンクを含むページの一覧が表示されます。また、ページの下にも、同じタグを持つページが一部表示されます(条件②クリア)。
こんな感じ。
トップページはこんな感じです。
こういうのが欲しかったのー。
料金は?
気になるお値段ですが、個人利用(フリーランス含む)は無料。容量・人数制限なしです。私がこのように、自分のお稽古の記録用に使う分には、今のところ無料なわけです。
ビジネス利用の場合も、ページ数の制限がありますが、無料のプランもあります。
登録にはGoogleのアカウントが必要です(提供されるのは、メールアドレス、氏名等の識別情報のみとのことです)。
※料金プラン、登録方法とも、2019年4月17日現在の情報です。
アクセス方法は?
スマートフォンやタブレット用の公式アプリはないため、パソコンか、スマートフォンやタブレットならブラウザからアクセスします(スマートフォンからページを作りやすくする非公式のアプリはあります)(2019年4月17日現在)。
画像を入れるので、パソコンの方が作りやすいのかな、という気はします。
おわりに
今回は、まるで趣味の話になってしまいましたが、知らないところにいろいろなツールがあるんだなあ、と、思った次第です。
共同編集も可能、とのことですが、1ページに色々な人が書き込んでボリュームが増えるよりも、1ページに1情報のカードをたくさん積み重ねていくような使い方の方が適しているのではないかと思います。
画像を使うお仕事はもちろん、文章のみでも情報カードのような使い方をすることで、リンクの集積から新しいアイディアが生まれたりするかもしれません。
面白そう、と思われた方は、公式サイトをのぞいてみてはいかがでしょうか。
今日の花
ガーベラ「スターゲート」(キク科、原産地:南アフリカ)
今日のガーベラは白に中心のみがピンクのガーベラです。初めて見る色合いのものです。ピンクの部分も花びらの先端は少し緑がかっていて美しいです。ガーベラは、茎が少し起毛しているため水が傷みやすく、こまめに茎の先端を切って水を替える必要があります。花を家に置くと、そういう時間と心の余裕が必要で、自分のためにも、花が家にあるといいのかな、と思ったりします。