少しずつ、税務関係のソフトウェアを変更しています。

大物の法人税関係のソフトウェアをどうするか考えるとき、ネックになることの1つは価格です。

「そういえば、士業がソフトウェアを導入するときにもIT補助金が使える気がする」

と、調べた結果、私には適しませんでしたが、

  • 製造業・建築設計→生産管理ソフト、原価管理ソフト、企画設計ソフト
  • 飲食・小売→顧客管理ソフト、シフト管理ソフト

などの導入に当たっては、要件を確認してみると良いのではないかと思いましたので、概略をご紹介します。

(参照したホームページは2019年8月2日現在のものです。)

IT補助金の概要

補助対象者

  • 中小企業・小規模事業者(個人事業主を含む)
  • 飲食、宿泊、卸・小売、サービス業、製造業、建設業等

補助金の申請要件を満たすかどうかは、業種と資本金または従業員数の組み合わせによって決まります。

例)

  • 飲食業…資本金3億円以下または従業員数300人以下
  • 小売業…資本金5,000万円以下または従業員数50人以下
  • サービス業…資本金5,000万円以下または従業員数100人以下
  • 製造業…資本金3億円以下または従業員数300人以下

なお、大企業が株主にいる場合は、上記の要件を満たしたとしても、申請の対象外となる場合があります。

補助対象経費

ソフトウェア費、導入関連費等です。業務効率化、売上アップといった「生産性向上」に役立つもので、「IT導入補助金2019」のホームページで公開されているITツールが対象となります。

なお、同時に導入する場合であっても、タブレット端末等のハードウェアは補助対象になりません。

補助金の上限額・下限額・補助率

  • 上限額・下限額…A類型:40万円~150万円未満、B類型:150万円~450万円
  • 補助率…1/2以下

A類型とB類型の違いは、補助金額を見てもわかるように、導入するソフトウェアプロセスの数がB類型の方が多く、投資額が多い、という点です。

補助率1/2以下となると、最低80万円以上の投資が必要となります。

ちなみに、私の場合、ここでアウト、となりました(80万円もソフトウェアを買うことはない)。

※参考:IT導入補助金トップ>事業概要(https://www.it-hojo.jp/overview/)(別のウィンドウが開きます)

申請に必要な手続

補助対象に該当し、補助金を申請して投資を行おうとする場合の手続の留意点をまとめます。

導入・申請は「IT導入支援事業者」と共同して行う

  • ソフトウェアのベンダーなどが「IT導入支援事業者」として指定されています。自社(または自分)が利用したいソフトウェア等を取り扱っているIT導入支援事業者を検索します。
  • IT導入支援事業者と商談を行い、共同で、事業計画を作成して申請します。

「SECURITY ACTIONへの宣言」

申請に先立ち、「SECURITY ACTION」の「★一つ星」または「★★二つ星」への自己宣言が必要となります。

「SECURITY ACTION」とは、中小企業自らが情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度で、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施しています。

まず一つ星を宣言、一つ星をクリアしてから二つ星を宣言する(すでに一つ星をクリアしていれば二つ星から宣言可)、というステップになっています。あくまで「自己宣言」であり、資格等のように取得したり認定を受けたりするものではありません。

  • 一つ星…「情報セキュリティ5か条」に取組むことを宣言(OSやソフトウェアを常に最新の状態にする、ウイルス対策ソフトを導入するなど)
  • 二つ星…「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」で自社の状況を把握したうえで、「情報セキュリティポリシー(基本方針)」を定め、外部に公開したことを宣言

※参考:IT補助金の申請要件になりました「SECURITY ACTION」(https://www.ipa.go.jp/security/security-action/it-hojo.html)(別のウィンドウが開きます)

「経営診断ツール」

経済産業省が策定した「ローカルベンチマーク」をもとに作られたツールで、従業員数、業種などの基本情報、2期分の決算に関する情報を入力し、質問に回答すると、自社の課題を把握するとともに、導入すべきITツールの機能を知ることができます。

※参考:IT導入補助金トップ>中小企業・小規模事業者のみなさま>経営診断ツール(https://www.it-hojo.jp/applicant/checktool.html)(別のウィンドウが開きます)

ソフトウェア等の発注は交付決定後

他の補助金と同様に、導入するソフトウェア等を発注・契約・支払するのは、補助金の交付決定を受けた後です。交付決定前に購入したものは対象になりません。

実績報告・事後報告が必要

  • 実際にソフトウェア等を購入したことがわかる書類を添付し、事業実績報告書を作成します。
  • A類型は3年間、B類型は5年間、生産性向上に係る数値目標に関する情報(売上、原価、従業員数、就業時間等)を報告する必要があります。

※参考:IT導入補助金トップ>申請・手続きフロー(https://www.it-hojo.jp/procedure/)(別のウィンドウが開きます)

おわりに

中小企業では、業務ソフトウェアの刷新は、費用負担が大きいために後回しになりがちだと思いますので、補助金を受けられることは、IT投資を行う一つのきっかけにはなるでしょう。ただ、ソフトウェアはメンテナンス等、継続して費用がかかります。補助金で補助されるのは初期導入費用のみであり、維持費または毎年の利用料は自己負担でまかなう必要がありますので、そのことは考慮する必要があります。

また、大規模なIT投資を行う場合には、人が行う業務プロセスにも影響が及びます。ITだけを考えるのではなく、現場で働く人を、検討過程の早い段階で巻き込むことが重要です。人が行う部分とITが行う部分の現状がどうなっているのかを両方あわせて把握したうえで、それをどのように変えると、人が使っている時間が減るのか(効率化できるのか)、正確性が増すのか、営業に好影響が及ぶのか等の検討を進めていく必要があるでしょう。

※次回の更新は8月8日です。

今日の花

ジニア(キク科、原産地:メキシコ)

先月、くすんだピンク色のものを投稿しましたが、今回は自分が持っているジニアのイメージに近い、鮮やかな色合いのものです。今の季節にぴったりの色、という気がします。単色でなく、赤の花びらのふちと花の中心が黄色いのは、変化があって楽しいですね。

1日1新
~1日1つ、何か新しいことをする試み

信州産りんごジュース「しぼりっぱなし」(寿高原食品㈱)