数年前から痛かった歯の、詰め物の脇が欠けて、ようやく歯科医に行きました。
相当大きな虫歯になっていました。
治療に行くまでに時間がかかったことに理由がないわけではないのですが、反省を込めて。
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最初に治療をしたのは5年以上前です。
詰め物が大きすぎたのか、噛むと圧迫されるような痛みがありました。
1度調整してもらったのですが直らず、何度も行くのもクレームつけてるみたい…、と、そのままにしてしまいました。
開業して時間ができて、まずしたことの一つがこの治療でした。約2年前のことです。このころには、圧迫感に加えて、冷たいもの・熱いものがしみるようになっていました。
レントゲンを撮っても虫歯は写らず、圧迫感については噛み合わせの調整、しみるのは知覚過敏の薬の塗布、で終了しました。
圧迫感はたしかに解消されましたが、しみるのは相変わらず。知覚過敏なら仕方ない、と思っていました。
その半年ほど後、「これは虫歯だろ」という痛みがあり、別の歯科にかかったのですが、やはり知覚過敏という診断。
「あまり刺激を与えないように」
と言われたので、物を噛むときは反対側の歯、うがいはぬるま湯、冷たいもの・熱いものはその歯に当たらないように、と過ごしました。
別の歯科に見てもらおうかとも思いましたが、何もしなければ痛まない、ぬるま湯ならしみない、となると、やっぱり知覚過敏なのかな、と。
そうだとすると、
予約取る
↓
歯医者に行く
↓
レントゲン撮る(撮らないこともあるでしょうが)
↓
「知覚過敏です」
↓
お会計、数千円
という流れは、時間とお金の無駄な気がしました。
そうこうしているうちに、ついに歯が欠け、「ほれ、やっぱり虫歯だったじゃん」と別の歯科に行ったら、ものすごく大きな虫歯になっていた、というわけです。
可能な限り神経を残す方針の先生でしたので、今回は残してみる、とのことでしたが、普通なら神経を取るレベルのようでした。
あれだけ長い間痛かったんだから、神経を取ると言われても、「でしょうね」と納得はします…。
◆◆◆
こじつけ感はありますが、こういうことは、ビジネスでも起こりえるでしょう。
どうして早く行動できなかったのか?
適時に行動するためには何が必要だったのでしょう?
①正しい情報
どこかの時点(おそらく2ヶ所目の歯科にかかった時点)では、虫歯がもうあったのではないかと思います。
「知覚過敏」という(おそらく)誤った情報に基づき行動したため、処置が遅くなってしまいました。
ビジネスの判断材料となる情報の一つは、会計です。
会計は、会社や事業の活動をすべて数字で表します。
終わった事実を表すだけのものではありますが、事実を振り返り検証すりことによって、失敗を繰り返さないようにしたり、将来の展開を考えたり予測したりすることが可能になります。
正しい情報を適時に入手することが必要です。
②都合のよい解釈を疑うこと
「知覚過敏だから、しみても仕方ない」から何もしなかった。
お金と時間の無駄、というのはむしろこじつけ。やっぱり歯医者へ行くのはイヤですよね。
知覚過敏ならそれを治療してくれる歯科を探すこともできたはずですがそれをせず、イヤさに負けて、都合のよい解釈に頼ってしまったともいえます。
何か不都合なことに直面して「仕方ない」で済まそうとしているとき、
- 本当に「仕方ない」のか?
- 本質から目をそらそうとしていないか?
- 他になすべきことはないのか?
物事と向き合う姿勢が必要ではないでしょうか。
③自分のシグナルに耳を傾けること
「これは虫歯だろ」という痛みをごまかしてしまいました。
人間には野生が失われているようでいて、「野生の勘」はあると思います。
勘といっても、実際には経験に裏打ちされているものなのだと思いますが、だとしたらなおさら、自分の発するSOSには耳を傾けるべきです。
体調を崩すとき、だるい、眠い、食欲がないなど、SOSが必ず出ているのではないでしょうか。
ビジネスでもそうです。
都合のよい解釈を疑え、ということにも通じますが、「やばい話」とか「やばい人」と直観的に思ったら、頭から疑ってかかれとまでは言いませんが、その感覚は大切にし、慎重に検討すべきです。
自分だけで判断せず、信頼できる人や利害関係のないまったくの第三者に相談するのもよいでしょう。
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歯は大切に。
そして、税理士である私は、お客様に正しい情報を提供し、フラットな目線で物事を判断する手助けができる存在でありたい、と心から思っています。
今日の花
ガーベラ「アナクレート」(キク科、原産地:南アフリカ)
ガーベラ週間の最後は「アナクレーム」という大輪のガーベラです。細い花びらのガーベラ(スパイダー咲きといいます)は繊細で、これはさらに、オレンジ、ピンク、クリーム色が混ざり合った色合いに、中心の焦げ茶色が映え、一目見て気に入りました。1輪これがあるだけで、家の中が華やかになるような気がします。もちもよくて、もう少し、楽しませてもらえそうです。