先日、買い物をしたときのことです。
最短の日にちはいつ?
先日、あるものを買いました。
少し大きさのあるもので、配送してもらう必要がありました。
店員さんから、
「お届けできる最短のお日にちは1月31日ですが、ご都合いかがですか?」
とたずねられました。
その日は外出の予定があり、時間指定はできないとのことでしたので、別の日にしてほしいとお願いしました。
最短で1月31日とのことでしたので、2月のカレンダーを開きながら、店員さんの言葉を待っていたところ、
「では、30日とか28日はいかがですか?」
と。
私「え?31日が最短ておっしゃいましたよね?」
店員「はい。でも、配送センターに聞けば空いていると思うんですよね。」
私の心の声(「じゃ、最短じゃないじゃん。」)
釈然としないながらも、必要があって買うのですから、早く届くならその方がいいか、と思い、では30日に、と伝えました。
店員さんが配送センターにどう説明したかは知りませんが、30日に配送してもらえることになりました。
釈然としない気持ちは拭えず、嫌な予感が湧き上がる中、店を後にしました。
案の定、嫌な予感は的中し、後日一悶着あったのですが、今日の本題とは関係ないので、その詳細は省きます。
食い違い
私としては、今はどこの業界でも配送の人手が足りないというのは認識していましたし、それほど急ぎのものでもなかったので、どうしても1月中にほしかったわけではなく、2月なら2月でそんなもんかな、と思っていました。
それなのに、早くもらえるならその方がいい、と思ったのが間違いでした。
店員さんとしては、早くお届けするのがより良いサービスと思ったのか、別の理由があったのかは知りません。
おそらく、どうしてもと頼むか何かすれば、1件や2件は追加で配送ルートに入れてもらえることを経験上知っていて、そのようにしたのではないかと思います。
しかし、それは良い結果を生まなかった。
それだけなら、お互いの意図を推し量る上での食い違いがあったということで、よくある話かもしれません。
私がひっかかったのは「最短のお日にち」という言葉でした。
小さな嘘
「最短」と言いながら、それよりも前の日にちに配送することは可能だった。
本人も「最短」と言ったことは認識している。
私は、じゃあ最短て嘘じゃん、と思ってしまい、そこで店員さんに対する不信感が一気にふくらみました。その不信感がなければ、その後の一悶着も、もう少し軽く済んだかもしれません。
私がガチガチに厳格すぎるだけで、嘘ともいえないようなものかもしれません。店員さん自身も、嘘を言ったと思われたとは毛頭思っていなかったでしょう。
でも、実際に私は「嘘じゃん」と思ってしまったわけです。
我が身はどうだ?
こういうこと、私はやってないかな?
ふと、考えました。
「今度調べておきますね」
「〇〇もやりますよ」
こういうことを言ってそのままになっていたり、結局やらずにいたりすること、ないだろうか?
さすがに締め切りがあることを放置することはありませんが、締め切りがないもの、急ぎでないものは?
人は言葉を聞くと、期待していなかったこと、思ってもいなかったことも期待してしまいます。
それが叶えられなければ、たとえそれを元々期待していなかったとしても、思ってもいなかったとしても、「裏切られた」と思ってしまいます。
それは、「裏切られた」と思う相手が悪いのではなく、簡単に撤回するような言葉を発する自分が悪いのです。
言葉は約束である
(Kindle版『伝わるしくみ』山本高史:位置No.1536/1792:マガジンハウス:2018年9月27日発売 より)
この一節を思い出しました。
自分が何気なく発した言葉が約束を生み出し、思いもよらない厳格さで受け止められているかもしれない。でも、特にビジネスの場面であれば、それは相手が責められるべきことではなく、自分は自分が発した言葉に責任を持たなければならないのだと思います。
自分が発した言葉に対してどのように行動するかによって、良いようにも悪いようにも物事は動きます。
自分を振り返って、言葉の重さを考えさせられた出来事でした。
今日の花
アイリス(アヤメ科、原産地:ヨーロッパ)
小さなアヤメという感じです(アヤメ科なので当たり前ですが・・・)。いけばなでは、葉を外して、あたかも花と一体であるかのように見えるようにいけます。葉だけ剣山に立てるのも難しいのですが、そもそも葉はどうやって生えていたっけ?と頭を悩ませます。私はまだまだできない型なのですが、花菖蒲、杜若と、これからアヤメの仲間たちをいける時期になります。早くそこにたどり着きたい・・・。